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日本刀の研磨

日本刀の研磨は特殊な研磨で、包丁やナイフ、鋏などの研ぎ職人では通常対応することができません。というのも、切れ味を戻すために研ぐだけでなく、芸術品あるいは美術品として鑑賞に堪えうるよう、刃文とも呼ばれる刃に独特の模様をつけるからです。

切れ味については触れただけで産毛が簡単に剃れてしまうほどのものとされますが、刃につける模様や鋼の色などをいかに理想的なものにするのかという点から、切れ味のみを追求した他の実利的な研ぎとは趣が異なってきます。刀の研ぎ師は、美を追求する芸術家の側面も併せ持ちます。

研磨そのものは、水を用いた湿式研磨が基本となりますが、使う水には重曹などを入れて錆をおさえる工夫がなされています。工程についても、研磨そのものは大きく分けると下地のための研ぎと、仕上げのための研ぎの2工程です。下地を研いでから仕上げ研ぎに入るのは他の分野と同様ですが、その間に、複数の天然砥石を使い分けて磨きこんでいきますので、刀によっては2週間以上要するものもあります。

砥石としては天然砥石を用いるのが一般的ですが、一部人造砥石が使われる工程もあります。

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