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両頭研磨

両頭研磨とは、二つのヘッドを持つ研磨機を使った加工の一種で、砥石と砥石の間にワークを挟みこんで両側から研磨や研削を行っていきます。ウエハーや薄いギヤ、プレート状の部品や製品などで、厚み管理が必要なものや、反対側に位置する端面を両方とも同時に研磨して平行状態にするもの、大量に加工する必要がある量産加工等に向いた様式のひとつと言えます。

両頭研磨機や両頭研削盤によって、砥石と砥石の間にワークを入れる際、縦向きに入れるのか、横向きに入れるのかの違いがあります。また入れる際に、ワークをワンパスで通過させるだけで加工が完了してしまうような、いわゆるスルー式のものと、ワークを砥石の間に入れたり出したり、あるいは円形運動を与えながら出し入れをすることでより加工精度や取り代を稼いでいくインフィード式のものがあります。これらはワークをどのように送るのかという点で、仕上がりや加工効率、生産量に影響する要素です。

センタレス研磨も、基本的に二つの砥石にはさまれている形式にはなりますが、この両頭研磨は、挟んだ両側の砥石がそれぞれの面で仕事をしていくため、加工メニューとしては根本的に違うものとなります。また、平たい面をもつ板状のワークや両端を平行するにする必要がある部材を両側から研磨するときによく使われる機械です。

寸法精度がかなり高精度に出せることと、精度よくワークの両端の面を平行にすることができることから、ピストンやベアリングの端面部分などをはじめ、割と多くの用途で使われています。この様式を選択する場合、「両頭」がどのように作用するものなのかを理解する必要があります。

なお、両頭グラインダとは根本的に加工内容が異なります。

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